「はい、治癒完了」
黒髪を結んだ女性―歳は20歳、ロキと同じくらいだろうか。
彼女は小明と前鬼の傷をあっという間に癒した。
「あ・・・ありがとうございます」
「やだねえ、改まって礼言ってくんなくていいんだよ?
私野菊。こっちは鬼神の紅鬼。
私ら旅してんだ。」
「あたしは光鬼(みつき)
こっちは前鬼っていうの。傷を治してくれてありがとう」
「小明」という名は前鬼以外呼ばす事を小明は許さなかった。
彼女が一生ついていくと決めた前鬼以外にこの名は明かそうとはしなかった。
小明は野菊の言葉に甘え、普通の口調で改めて礼を言う。
野菊は花咲く笑顔を見せた。
「物分かりがいい子だねえ。こいつとは大違い。
ねえ紅鬼?」
立ち上がり紅鬼といわれた鬼神を見上げる野菊。
紅鬼は「うるせえ」と一人ごちた。
小明は改めてその鬼神を見た。
腰から下は黒髪だが、上は紅。青空色の着物を纏い、裾はズタズタに千切れている。
白っぽいズボンを穿いた額に宝具を付け、両腕に腕輪を嵌めた身長は鬼神となった前鬼さえ超える鬼神だ。
「こんな時期に外うろついてちゃいけないよ?なんたってこの辺にゃ陰魔獣が出るんだ。」
「陰魔獣?」
前鬼と小明は目をきょとんとさせ問い返す。
野菊は知らないのかい?と聞き、前鬼達の返答を待たず答えた。
「陰魔獣ってえのは人の欲望につけこんで孵化するバケモンの実さ。
あっちこちに蒔かれてるんで見つけるこっちは大変でねえ。
やっと見つけたと思ったら近くの村にすでに被害が出ててね。
そこの村長に退治頼まれたのさ。」
「憑依獣やカルマ獣とは違うのか?」
前鬼が胡坐をかいたまま聞く。野菊はきょとんとし、かわりの紅鬼が答えた。
「なんだそりゃ?聞いた事ねえぞ?」
「え?」
小明と前鬼はお互いの顔を見合わせた。
「どうする?前鬼・・・」
「この際だ。駄目元で話すか」
「うん・・・あの、野菊さん。実はあたし達・・・」
―現代―
「何い!!前鬼と光鬼が時越えの玉を!?」
「どーするのロキ!!」
あの後役文献すべてあたったが何も書いておらず、ロキは式神の昴と蒼樹に助けを呼んだが、
この二人の何も知らないらしい。
「どうするもこうするも・・・・・・・」
言いかけた時だった。
「おいロキ」
後ろに逆立った髪をした最高位の鬼神、緋翔が立っていた。
「あの二人を戻す方法が書いてる本が地下室にあったぜ。
いやー本に押し潰されるわ下敷きになるわ。
大変だったぜ〜〜」
「緋翔、ご苦労だった。」
ロキは緋翔に礼を言うと、その文献を手に取った。
≪続≫
【ぶるてりあ子コメント】
音滝さんよりカオス・ホープ〜混沌の希望〜第2章が届きました。
縁あって野菊さんと鬼神・紅鬼の元にお世話になっている前鬼&小明。
小明を『小明』と呼んで許されるのは前鬼唯1人(←これポイント!!)
素晴らしい(〃´▽`〃) 皆さんこれからは彼女の事を
“ち〜ちゃん(きんぎょ注意報!?)”とか“おじょうちゃん(by壮真)”とか
各自 愛を込めて呼びましょう(笑)いや、冗談ですけど(^▽^;
そして現代ではロキ刑事長率いる鬼神捜査科は
《二人の救出方法を探せ!作戦?》を展開。
大規模な捜索が行われている模様(嘘です!)
ロキ様の第三の式神・緋翔氏が出て来ていきなり美味しいトコ持って
行ちゃったりで続きがめっちゃ気になりますねぇ。
音滝さん続きも頑張って下さいね \(>▽<)/
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